生態系の崩壊や絶滅を防ぐために、現在はメジロを含めた野鳥をペットとして飼育することが禁止されています。
しかし、可愛らしい姿を見て、美しい鳴き声を聞いて和みたい…
野山に行くと観察することができますが、忙しい身の上だと難しいですね。
他に方法はないのでしょうか。
日本で人気の野鳥の一つと言えばメジロなので、今回は彼らに焦点を絞ってみましょう。
自然の生態系を守るには、それぞれの生態を知るのが近道
野鳥と聞くと、野山や森などの自然に生きている姿が思い浮かびますが、意外にも都会の中でも見かけることができます。
季節ごとに移動する渡り鳥は、観察できる時期や場所が決まっているようなものですが、年中国内に留まっているメジロなどの野鳥は、餌などの関係で生息場所が多少移動するものの、そのおかげで都会でも見ることができるのです。
メジロの生態と、出会う方法
3~7月頃の繁殖期には、ひな鳥の餌に虫などを選び、本人も虫を食べますが、甘いものが好物と見て良いでしょう。
春は桜や梅などの花の蜜を、夏はひな鳥育成の関係で虫を中心に、秋は熟した柿やミカンなどの柔らかくて甘い木の実、冬は椿やその他の木の実などを食べています。
繁殖期は山や森の中で巣を作ってひな鳥を育てますが、まれに住宅の庭先に生えている広葉樹で育てていることもあります。
それ以外の秋から初春にかけては山から平地の方に下りてきて、人里の公園や庭などにもやって来ます。
この時期は同じメジロや他の野鳥と群れを作り、枝などにとまっている時は、お互い身を寄せ合っている、いわゆる「目白押し」の状態を見ることができます。
つまり、一番よく見かけられるのが秋から初春の時期なのです。
国産のメジロは飼育できないから…
もう、想像しただけで可愛くて、飼い馴らして愛でたい気持ちはわかりますが、日本国内産のメジロの飼育は禁止されています。
他の野鳥も全て禁止です。
じゃあどうしたらいいの!?と、そんな時に頼りになるのが餌台です。
今ではバードフィーダーとも呼ばれていますね。
春から夏にかけては、虫などのタンパク質が必要なひな鳥の成長に悪影響を与えてしまうので、秋から初春の時期が狙い目です。
庭木があるなら、枝先に柔らかくなったリンゴやミカンを半分に切ったもの、または柿を刺しておくと、高確率でメジロがやってきます。
庭木がないのであれば、餌台を設置して、そこに餌を置くと良いでしょう。
しかし、時には他の野鳥に横取りされたり追い出されたりするので、パンや米粒などの穀物の台と、果実の台というふうに分けるとより効率が良いです。
他の野鳥も同時に観察できますしね。
まとめ
メジロにとって時期はずれな餌台は、ひな鳥が成長しなくなる恐れがあります。
ひな鳥が成長しなくなるということは、メジロが少なくなる、すると野鳥に頼って繁殖している植物も少なくなる、という悪循環に陥りかねません。
餌台に果実ではなく虫を置いておくと良いかもしれませんが、おそらくじっくりと観察することが難しくなると思います。
見た目にも良いとは言えませんしね。
やはり丁度良い時期に設置して観察することをお勧めします。